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金正恩北朝鮮・軍総参謀長にリ・ミョンス氏の就任を確認

 

 

金正恩体制

北朝鮮の朝鮮中央通信は、21日に行われた金正恩第一書記の軍事視察に同行した「リ・ミョンス氏」を朝鮮人民軍の新総参謀長としてメディアをとおして正式に発表した。

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引用: BBC

 

前任者の「リ・ヨンギル氏」は、軍内部での派閥形成による国家反逆罪に問われて、処刑されたとの情報が流れている。

 

一方、新総参謀長のリ・ミョンス氏は、故金正日総書記の側近の一人として知られ、警察機関のトップ人民保安相などを歴任した。

 

前任者「リ・ヨンギル氏」

・以前は、金正恩第一書記の側近として、メディアでもたびたび紹介されていた。

・2012年頃に参謀に昇格。その後、軍総参謀長に昇格。

・2016年1月の核実験の際には、金正恩氏の側近として、テレビにも映し出されていた。

 

前任のリ・ヨンギル氏は、昨年の末ごろに軍内部での派閥形成による国家反逆罪が発覚し、1月を最後に公の場には、姿を現さなくなっていた。

 

代わって、元人民保安相のリ・ミョンス氏が何の前触れもなく「総参謀長」として、金正恩氏の軍事視察に同行する様子が、メディアで紹介されはじめる。日曜日の北朝鮮のニュース番組では、2度も総参謀長として、取り上げられ、リ・ミョンス氏の就任が確実となったようだ。

 

 

軍総参謀長

軍総参謀長の入れ替えは、2011年に金正恩氏が、北朝鮮の権力を把握して以来、実に4人目となり、父親の金正日氏の時代の3人に比べるとかなり短期間での入れ替え人事である。前任者リ・ヨンギル氏の粛清が伝えられたのは、ちょうど北朝鮮が長距離ミサイルの発射実験を行った直後であり、北朝鮮は、1月に4度目の核実験を実施している。

 

情報筋によると、金正恩第一書記の一連の行動は、5月に行われる北朝鮮労働党大会に向けての体制引き締めが狙いだと言われている。

北朝鮮軍内部では、2015年にも側近中の側近で当時の国防相を務めた「ヒョン・ヨンチョル氏」が、金正恩氏への不忠行為を告発され粛清されている。ヒョン氏の銃殺処刑は、公開で行われ数百人もの市民が処刑の恐怖を目撃している。

 

編集後記

以前には、北朝鮮で党幹部の処刑が、報道されることは、めったになかったのだが、2013年の金正恩第一書記の叔父にあたる、チャン・ソンテク氏の処刑が公開されたのをはじめ、処刑を報道することで、金正恩体制の引き締めをはかっている。

北朝鮮で行われる人事異動の原因を究明することは、ほとんど不可能に近い。そして、その人物が、どこへ移動されたかを知ることもまた稀である。一連の粛清は、金正恩氏の権力が弱っていることをあらわしているのだろうか?金正恩氏が、北朝鮮国内での反抗勢力の台頭を極端に恐れていることは、間違いない。それは、父親「金正日氏」のとき以上であろう。いす゛れにしても、金正恩第一書記のリーダーシップが、不安定であることは、間違いあるまい。