ホンダクラリティ新型燃料電池車北米テストドライブ(試乗)【海外の反応】
ホンダ・クラリティー・フューエル・セル北米テストドライブ(試乗)
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(NY Media)
ホンダは、2008年以来、新型燃料電池自動車の開発に注力してきた。そしてついに2016年4月に新型クラリティが発売されることとなった。ます”日本国内で先行販売を行い、2016年後半には水素充電ステーションが設備されている南カリフォルニア州をはじめとして全米での販売を展開する。
ホンダクラリティは、全く新しいコンセプトで作られた車だ。日本国内のホンダ工場で製造されたクラリティは、最新の快適さを追求し、ガソリン車と同じ利便性を確保、そして電気自動車としての安全性を備えている。
5ドアの車体は、概ねアコードと同じ程度の重量で、水素タンクをトランクスペースの下に装備してリチウムイオンバッテリーと燃料電池を車体の下に配備した。
カリフォルニア州で試験販売
カリフォルニア州では、今後2年間で水素充電ステーションを68箇所まで増やし、5年前までは400万ドル(約4.5億円)かかったステーションの設置費用も新技術の開発で100万ドルまで圧縮できるとしている。この新型燃料電池車の動きにジェネラルモータースも協力的で、GMシボレーの水素燃料車を市場に投入するとしている。
ほかにトヨタ自動車でもホンダに先行して「ミライ」を発表している。自動車産業で世界をリードしてきたアメリカで新型燃料電池車の販売機運が高まれば、新型燃料電池車の本格到来も目前と言えるだろう。
水素燃料は、一回の充電でガソリン車とほぼ同じ程度の走行距離を走れ、しかも充電時間は3分程度とガソリン車と変わらない利便性が確保できる。加えてガソリン車と比べて3倍から4倍の出力を見込めるので走行中のパワー供給も十分だ。
初期の売り出し価格は6万ドル(約750万円)と言われ始めは自治体へのリース契約からスタートする。ホンダでは、需要の高まりが見込めれば将来的には半値程度まで価格を安くできると試算している。そうなると個人でも十分に購入可能だ。
水素燃料電池車は、水素と酸素を化学反応させるため、二酸化炭素の排出は一切ない。出るのは水だけという究極のエコカーだ。
テストドライブ
では乗り心地はどうだろう。クラリティは従来のガソリン車に比べて始動時にコンプレッサーが水素と酸素を化学反応させるところから始まるため、その時のコンプレッサー音を発する。この音がはじめの内は気になるところだろう。しかしホンダFCVのスティーブ・エリス氏は、次世代のFCVでは、コンプレッサー音の改良も進んでいるので、後続モデルに期待してほしいと話す。
運転自体は、従来のガソリン車と全く同じだ。低速の時には力強くアクセルし、高速では安定した走りを見せる、まさに電気自動車の典型的な感覚だ。モーターもすばやく反応して瞬時にして十分なパワーを供給する。シャーシも安定していてカーブでの車体の傾斜も抑えられている。しかしFF特有のフロント部分に重みを感じるレイアウトだ。
再生ブレーキと呼ばれるブレーキも電気自動車特有の不自然さを感じさせるが、減速時には十分な機能を発揮する。ステアリングは、従来の電気自動車よりもガソリン車の感覚に近いと言えよう。
LCパネルを基本としたダッシュボードは、シンプルなデサ"インでボタンの数が少なく感じる。(ボタンマニアにはもの足りない気もするか?)スマートフォンなどのコネクトも従来のアコードと同様だ。
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シートは快適な座り心地だ。レサ”-を使用しているあたりは少し環境にやさしいコンセプトと逆行している気もする。そして縫製がラフで少し高級感にかけるかもしれない。このあたりは後続モデルでの改善点だろう。
ホンダ・クラリティ・フューエル・セル・スペック
走行距離: 750km
水素充填時間: 約3分間
車重: 1890kg
最大出力: 130kw
価格: 6万ドル(760万円)
色: プレミアムブリリアントガーネット・メタリック
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ホワイトオーキッド・パール
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クリスタルブラック・パール
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総評
注目を浴びるスタイリッシュなデサ"インと十分なパワー、最先端の装備を搭載したすばらしい新型燃料電池車だ。水素充填ステーションの設置が増えるなら一押しの車だろう。
海外の反応(ツイッター)
・グレート!インサイトXみたいで好きだ!
・ホンダ驚きの技術だね!
・水素燃料?危なくねー爆発しないかな??
・いいデサ"インだね。スマートに見えるよ。
・美しい車だ。でも価格が高すぎて手が出ないな。。
・個人で買うにはもう少し時間がかかるでしょうね。でもいいよ!
・排ガスセ”ロで水しか出さないなんて究極のエコカーだね。期待しているよ。
・メイドインジャパンか?安心だな?!
編集後記
地球温暖化などわれわれを取り巻く環境は厳しさを増している。トヨタやホンダなどの世界企業が率先して新しい技術を開発し、一刻も早く対応しなければいけない。その為にも今回のクラリティーやミライの販売は待望と言えるだろう。後は、世界の石油権益にしがみつく黒い社会の邪魔が入らないことを祈ろう。