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ガリガリ君値上げ米NYタイムスが一面に、お詫びCMも掲載

 

 

 

あのガリガリ君がニューヨークタイムスの一面に登場。日本の新聞では米一流紙に掲載されて小躍りする記事が出ていますが、NYタイムスのコラムはそれほど楽観的ではありませんでした。以下に翻訳(意訳含む)をご紹介します。

 

景気低迷の日本、ガリガリ君25年ぶりの値上げにも生産者お詫び

(ニューヨークタイムス・5月18日 Jonathan Soble)

 

【東京】日本では最近テレビで放映された一風変わったCMが話題を呼んでいる。

そのCMはアイスクリーム会社「赤城乳業」の社員、役員一同が工場の前に整列し、丁寧に「お詫び」をしているのである。BGMにはフォークソングも流れる。

10円(9セント)値上げすることが罪になるのか?ガリガリ君はライトブルー色で味はソーダ味、子供たちを中心に年間5億個も売り上げる大人気商品なのだ。

 値上げ敢行勇気の決断

値上げを敢行することは今の日本では大変勇気のいることだ。長引く不況で消費者物価指数20年近くも上がっていない。ほとんどすべての商品が値上がりするたびに新聞の一面に掲載される始末だ。

 

消費者物価指数の下落は日本経済にとってまさに頭痛の種。日本政府は手に負えないデフレ状況を何とか打開して市場に資金を流し、国民の消費を促がしている。

長年一進一退を続けてきた日本経済だが、水曜日に政府が発表した景気動向では今年第一4半期は景気の加速が見えると言う。

 

ガリガリ君値上げの背景には高齢化社会と消費意欲の停滞

日本では高齢化社会と共に国民の消費意欲が年々下がっている。今回ガリガリ君を60円から70円にしたところで景気に直接影響するとは考えにくい。通常「値上げ」と言うとどこの国でも生産コストの上昇を意味するのだが、日本の場合は少子高齢化にともない国民の消費活動が低下の一途をたどり、それゆえの従業員の賃金カットが社会全体に悪影響を与えているのである。

 

ガリガリ君の生産者、赤城乳業の萩原営業部長は「ガリガリ君は長年子供のお小遣いでも買える商品であったが、今の大人は子供のころよりもお小遣いを持っていないのが現状」と話す。

 

赤城乳業が最後に値上げを行ったのは実に25年も前のことだ。そして今回の値上げに踏み切るまでに8年間も社内議論に費やしたと言う。そして最近の原料高の影響でようやく10円の値上げに踏み切ったのだ。同社では従来使用していた安価な中国製のアイス棒が輸入できなくなり割高なロシア製の使用を余儀なくされている。

 

通常どこの国でもコスト高による10円程度の値上げなら、消費者の理解も得られるものだが、今の日本のデフレ状況では、値上げをする事さえもためらわれ、その為ます"は利益のカットや給与のカットを先に進めてしまう傾向にある。

 

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写真:赤城乳業

 

 

長引くデフレ

日本政府ではデフレ現象こそ最大の足かせと認識しており、4年前に発足した安倍政権では緊急なデフレ脱却を国民に約束した。日銀では市場に大量の資金を流し込んだ結果最近のマイナス金利現象まで起きている始末だ。このような金融政策は先進国ではかなり稀と言える。

 

日本政府ではそれら金融政策の良い結果(健個な貸し出しと消費に伴う物価の上昇)を探し求めているようだが、ここへ来て消費者物価指数は再びマイナスに突入。4月の卸売価格も4.2%に下落。6年間で一番の下落幅を記録した。

 

水曜日に発表された景気動向では第一四半期の成長率は1.7%。この数字は大方の予想よりも大きくしかも早い。しかし多くのエコノミストは一般消費とビジネス分野、特に円高による輸出の減速が景気上昇の足かせとなっていると言う。惜しくも今回の成長率上昇は、日本政府の努力と言うよりも2月うるう年で1日多かった事が最大の要因だと考えるエコノミストもいる。

 

JPモルガンのチーフエコノミストは「1.7%の上昇では日本の景気を後押しするまでには行かない。未だに日本経済は停滞している。」と話す。

 

アベノミクス

2012年12月に安倍政権が発足して以来、景気動向は8勝5敗の成績だ。アベノミクスを表看板にしてきた政権与党も有権者への調査では約半数が不満を訴える。

まとまりの無い野党に多少の期待をする人もいるが、7月の参議院選挙ではたして野党が勝利できるのか。

 

安倍首相は、なんとか国民の消費意欲を取り戻すことを模索している。政府では追加の金融緩和を行い、そして来年4月に予定されている消費税増税の延期まで議論し始めている。日本の赤字を無くすためには消費税の増税が必須であるが、前回2014年の増税の時には、消費者心理を直撃し、再び景気後退局面に突入した。

 

当初、赤城乳業では今回のガリガリ君10円値上げで約7%の販売下落が見込まれると予想し、会社としては苦渋の決断だった。しかしこの稀に見る謝罪CMを放送したはじめの2ヶ月は10%以上もの売り上げ上昇を記録した。前述の萩原氏の話では、値上げ後1年くらい消費者の動向を注視する必要があると言う。

(原文:http://www.nytimes.com/2016/05/19/business/international/japan-economy-deflation-prices.html?_r=0

*なるべく原文に近い訳を心がけておりますが、途中英語独特の言い回しを意訳しております。

 

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