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デヴィッドボウイ追悼映画「地球に落ちてきた男」上映予定とあらすじ

 

 

デヴィッド・ボウイ追悼「地球に落ちてきた男」

 今年1月10日にがんのため死去したロックスター、デヴィッド・ボウイさんの主演映画「地球に落ちてきた男」が日本で追悼公開されます。

 

 映画自体は1977年の作品で主役はデヴィッド・ボウイ、監督にニコラス・ローグ、脚本はポール・メイヤース"バーグが担当。基本SF映画なのだけれど最後はハッピーエンドにならないところが、ハリウッド映画と違って人間味を感じさせる。その難しい宇宙人の役をボウイはほとんど素で演じているようなところもボウイファンにはたまらない。デヴィッド・ボウイは本当に宇宙人だったと信じ込ませるほどの名演技だ。

 

 ストーリーの展開自体は、はぁ?なんで?えー?って言う感じのかなり不可解な内容だ。そこに英国人のニコラス・ローグ監督のスパイスが効いているのだろうと推測できる。観ている側はそのストーリーの断片を辛抱強くつなぎ合わせていくとようやく終わり近くになってから、全体の構成が理解できるところがこの映画のミソ。視聴者を惑わせるあたりが英国人特有のちょっと意地悪な展開ともいえるだろう。SF映画に付き物のアクション部分はあまり期待できない。なせ"ならば1977年当時は素朴な撮影技術だけでまだ映画界にはCGなど存在していない時代だ。したがってこの映画は、SFとして観賞するのではなくて哀愁のある主人公の宇宙人人生(?)を味わうそんな映画だ。

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あらすじ

 アメリカ南部の湖にある日宇宙船が墜落する。乗っていた宇宙人(デヴィッドボウイ)は母星が干ばつになり水をもとめて地球まではるばるやって来たのだった。母星に妻子を残した宇宙人だが、宇宙船が壊れてしまって帰ることができないでいた。

 

 悩んだ挙句、宇宙人は人間に宇宙船をつくらせることを思いついた。そこで頭のいい宇宙人は宇宙の最先端技術を地球人に売り込み宇宙船製造の資金にあてることを思いついた。宇宙人はます"は人間に成りすますため自ら英国人実業家のトミーと名乗ることにした。そして宇宙の先端技術を弁護士(バック・ヘンリー)と大学教授(リップ・トーン)に売ってビジネスで大成功を納めるのだった。

 

 人間のビジネスマンとして地球で過ごすデヴィッド・ボウイのトミーはその後、ホテルのスタッフ、メリー・ルウ(キャンディー・クラーク)に出会い酒とセックスを覚えることになる。メリーにはちょっと気を許した隙にトミーが宇宙人であることがばれてしまう。結局トミーは自分の正体を明かした上でメリーと別れることになる。

 

 ようやく宇宙船完成の知らせがトミーのもとに届く。まだ家族が生きていることを信じて母星に帰ろうとするトミーであったが、トミーのビジネスを横取りしようとする悪い組織にトミーは誘拐され秘密の部屋へ監禁されてしまう。

 

 それから何年もの歳月をトミーは監禁状態で過ごすことになるのだが、そんなある日、一人の中年女性がトミーのもとを訪す"れる。その女性はトミーに酒とセックスを教え、トミーが宇宙人であることを知るメリー・ルウだった。数年の歳月が経ち、メリーもすっかり老け込んだのだが、宇宙人のトミーだけは全く歳をとらない。もともと宇宙人の彼は寿命が長いのだった。二人は再び愛し合うのだが、結局は上手くいかす”メリー・ルウは再びトミーの前から去っていった。

 

 それからまた歳月が経ちようやく開放されたトミーはすっかり年老いた大学教授に会いビジネスも宇宙船もたぶん母星の家族も故郷すらも何もかも失ってしまったことを悟るのだった。

 

 トミーは酒場で酒に酔い、寂しげに首をうなだれている。トミーことデヴィッド・ボウイの表情は帽子に隠れて見えないのだが、その姿がなんとも哀愁を感じさせる胸にジーンとくるラストシーンだ。

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感想

 「地球に落ちてきた男」は1977年の古い映画である。それゆえにSFシーンが寂しい。湖に宇宙船が落ちるシーンでも湖に光が放ちドボーンと水しぶきが上がるだけだ。そしてデヴィッド・ボウイをはじめ出演者の台詞がやたらと少ないので観ている側はかなり頭を働かさないといけない。それと時系列が飛び飛びなので何でここでこのシーンに変わるの? と言った感じで監督の意思でポンポンと飛んでいくのだ。

 

 しかしながらデヴィッド・ボウイの宇宙人的な怪しい艶と無口な哀愁がなんともマッチしていて思わす"スコッチウィスキーが飲みたくなるそんな英国映画と言えよう。一方からみのシーンで見せるデヴィッド・ボウイの全裸体は40年の歳月がたった今でも美しいく人間とは思えない光を放っている。

 

 この「地球に落ちてきた男」の哀愁を肌で感じながらスーパースター、デヴィッド・ボウイの冥福をお祈りしたい。

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上映予定

<前売券>

ユーロスペース、角川シネマ有楽町、シネマート心斎橋 3館共通特別鑑賞券¥1,500円(税込)は6/20(月)より各劇場窓口にて発売。以降プレイガイド、ディスクユニオン(特典付きセット)での販売も予定しています。

 

<上映情報>

7/16(土)より渋谷ユーロスペース、シネマート心斎橋、ほか全国順次劇場公開

 

<劇場情報>

7/16(土)~ユーロスペース、シネマート心斎橋

7/23(土)~名古屋シネマテーク

8/13(土)~京都みなみ会館、神戸アートビレッジセンター (予定)

8/27(土)~角川シネマ有楽町

9/17(土)~シネマ・ジャック&ベティ

2017年1月予定 シネモンド

時期未定 シネマルナティック、桜坂劇場

そのほかの劇場でも上映を予定しています。

 

<爆音映画祭/映画祭上映>

7/16(土)、20(水)「爆音映画祭 in 神戸 2016」神戸アートビレッジセンター

7/24(日)「爆音映画祭 in 仙台 2016」せんだいメディアテーク

8/19(金)「星空の映画祭2016」原村・八ヶ岳自然文化園 ※通常上映

8/28(日)「YCAM爆音映画祭2016」 山口情報芸術センター

(出典:http://www.boid-s.com/

 

予告編: 

www.youtube.com

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