海外のニュース・ストリームサイト

ジェットストリーム

ニュースや世の中の出来事をお伝えいたします。

酒井法子コンサート復帰・薬物依存症は本当に治ったのか?

 

酒井法子16年ぶりの復活ライブ

2009年に覚醒剤取締法違反で逮捕された歌手の酒井法子が9月22日東京・江東区の「ディファ有明」で16年ぶりにライブコンサートを開催した。

酒井法子はライブ後のインタビューで「今まで皆さんが積み上げて来てくださったものをもう一度積み上げて行くということはほんとに大変なことだし、でも私よりも周りのスタッフの皆さんの方がそのことに関しては苦労していると思います」と語り今日のライブの開催や自身の芸能界への復帰には周囲のスタッフからの協力や応援があったことを打ち明けた。

有罪確定後、一時は介護の仕事につくことも考えた酒井法子だが芸能界への復帰について質問されると 「なんなんですかね……これが私の生きる道。これしか私にはできない」とコメント。「色々ね、『介護もやります』なんて言ったんですけど、なかなかそれも難しくて。芸能界という世界で、私が生きていることをよく思わない方もいらっしゃるわけだし、これからも頑張っていいんだよって言ってくださる方もいらっしゃる。色んな意見があると思いますが、ここは私の生きる道として私が選ばせていただいて、精進していきたい」と語り、芸能界への完全復帰を宣言した。

薬物事件発覚後、酒井法子は「夫と離婚して覚醒剤を断ち切りたい」、「芸能界を引退し、介護の仕事をやりたい」などと述べたが2010年にはすでにTBS系「情報7days ニュースキャスター」に出演。2012年12月には舞台復帰も果たした。

f:id:freshwater24:20160927063315j:plain http://www.billboard-japan.com/ 

 

薬物依存症とはどんな病気なのか?

さて「あの」酒井法子でさえ陥ってしまった芸能界の薬物事件。果たして薬物依存症とはいったいどんな病気なのか?薬物依存症に詳しい「日本精神神経学会」の話によると「薬物依存症はたとえ薬物をやめたとしてもかつて薬物をよく使った場所を訪ずれたり、一緒に使用していた薬物仲間と出会ったり、あるいは覚せい剤の粉末を溶かすために携行していた500mlのミネラルウォーターのペットボトルを目にしたりするだけで、薬物の欲求が蘇ることがあります。依存性の薬物は脳の中枢に一気に刺激を与え、多幸感を体験させ苦痛を和らげる作用があり薬物でそのような体験をした人は再びその体験を求めて薬物使用を繰り返すようになるのです。薬物を使っていないときにも、次に薬物を使う機会が待ち遠しいと感じるようになるのは時間の問題で、こうなると薬物が自分の生活の上位に位置づけられ薬物が気軽に手に入る環境や交友関係、はては仕事を選ぶようになるのです。

日常的に薬物を使用するようになると周囲からは『性格が変わった』とか『別人のよう』などといわれるようになり、より大きな変化としては薬物使用がバレないように頻繁に「嘘をつく」ようになるのです。薬物依存症とは、『心がいつも薬物にとらわれている』状態、いいかえれば、脳が依存性薬物に『ハイジャック』され、自分の意志や行動が薬物にコントロールされている状態を意味します。

 

 

薬物依存症は治るのか?

日本精神神経学会では以下のように続ける「すでに述べたように、薬物使用をやめて体内からすっかり薬物を抜いたとしても、薬物依存症という病気は変わらず存在します。つまり、薬物のことを思い出させる物や人、状況に刺激されるたびに渇望が高まり、『薬物を使いたい/やめたい』という葛藤に揺れる状態は、薬物をやめてかなりの期間を経過しても続くのです。したがって、この質問における『治る』という言葉が、『目の前に薬物を置かれても全く動じなくなる』という意味であれば、『薬物依存症は治りません』と回答するしかないでしょう。
しかし、絶望するにはおよびません。意外に知られていませんが、世の中に存在する医学的疾患の多くは慢性疾患―すなわち、『治らない』病気なのです。代表的な慢性疾患としては糖尿病があります。糖尿病に罹患した方でも食事療法や運動療法、薬物療法によって血糖値を安定化させることで、糖尿病が引き起こす深刻な合併症を防ぎ、天寿を全うすることは十分に可能です。だからといって、『ケーキの食べ放題でいくらケーキを食べても血糖値が正常範囲内におさまる』という体質を手に入れることはできませんし、生涯にわたって食事に気をつけるなどのセルフケアが必要です。
薬物依存症もこれと同じです。目の前に薬物を差し出されても全く動じない体質を手に入れることは不可能ですが、やめ続けることによって、薬物によって失った健康や財産、あるいは信用を取り戻すことは十分に可能です。つまり、『完治することはないが、回復することはできる』病気なのです。
とはいえ、この『やめ続ける』というのは容易ではありません。どんなに重篤な薬物依存症の人であっても、単に薬物をやめるだけであれば、実に簡単です。実際、多くの薬物依存症の人が何度も薬物をやめています――数日単位、あるいは数時間単位で。難しいのは、『やめること』ではなく、『やめ続けること』です。そして、薬物をやめ続けるために、治療プログラムなどのメンテナンスが必要となります。」と分かりやすく解説している。

 

芸能界復帰で薬物依存症へ逆戻りの可能性も

なにはともあれ国民的な人気の酒井法子がファンの前に復活してくれたことは喜ばし限りだ。ライブコンサートにおける彼女の生き生きと華のある表情はいつ見てもすばらしい。しかし薬物が蔓延している芸能界。過去には清水健太郎や田代まさしなど薬物依存症に陥って見る影も無くなった芸能人も多数いる。手の届くところに簡単に薬物がある芸能界の状況は決して酒井法子のためにはならないのではないかと心配する。

 

 

おすすめ記事: