東大7位転落の原因は何故?アジア大学ランキング2016
theアジア大学ランキング2016発表
英国のタイムス"・ハイヤー・エデュケーション(THE)は6月20日アジア大学ランキング2016を発表した。
the世界大学ランキングは「教育の質・学習環境」「学生と教員の国際性」「研究の質」「論文被引用数」などの評価基準をもとに毎年世界22カ国の大学を調査してトップ200の大学を選出する。
times higher education
アジア各国の躍進
今年のアジア大学ランキングでは、1位シンガポール国立大学(77.4ポイント)2位には同じくシンガポールの南洋工科大学と北京大学(72.9ポイント)4位には香港大学とトップ10までにシンガポールが2校、中国(香港を含む)が4校、韓国が浦項工科大学をはじめ3校がそれそ"れランクインしている。
日本からは昨年までの調査以来3年連続で1位の東京大学がトップ10入りしているが、今年は大幅にランクを落として7位が最高だった。そのほかの日本の大学は11位の京都大学、23位の東北大学など。
東大7位転落の原因を考える
東大転落の原因は2016年から導入された、評価比重と評価基準の変更が大きく影響しているようだ。昨年までthe世界大学ランキングの評価基準は上記5分野13項目から評価基準が構成されていたが、今年から「産業連携による収入」に対する評価比重が'前年比5%もアップしている。またもう一つの原因としては今年からより多くの論文が評価対象になったことだ。
アジア各国で大学の評価が上がっている中、逆に東京大学は5分野すべてで評価を落としている。特に「論文被引用数」では前年比13.8ポイント減と大幅な下落。「研究の質」分野でも8.3ポイント減と振るわなかった。
筑波、九州、北海道健闘
一方、日本の大学でもトップ50入りした大学のうち、筑波大学が昨年の48位から46位、九州大学が58位から48位、北海道大学が63位から49位と順位を上げた。theアジア大学ランキング2016でトップ50入りした日本の大学は7位の東京大学を筆頭に全部で9校。
アジア各国で教育レベルが大幅に向上する中、日本の大学でも教育改革を推し進めて競争力の回復が急務といえそうだ。
theアジア大学ランキング2016・総合トップ10
1位 シンガポール国立大学 (+1 世界ランキング26位)
2位 南洋工科大学 (+8 世界ランキング55位)
2位 北京大学 (+2 世界ランキング42位)
4位 香港大学 (-1 世界ランキング44位)
5位 清華大学 (- 世界ランキング47位)
6位 香港科技大学 (+1 世界ランキング59位)
7位 東京大学 (-6 世界ランキング43位)
8位 浦項工科大学 (+3 世界ランキング116位)
9位 ソウル大学 (-3 世界ランキング85位)
10位 韓国科学技術院 (-2 世界ランキング148位)
theアジア大学ランキング2016・国内大学順位
7位 東京大学
11位 京都大学
23位 東北大学
24位 東京工業大学
30位 大阪大学
34位 名古屋大学
46位 筑波大学
48位 九州大学
49位 北海道大学
the世界大学ランキング
1位 カリフォルニア工科大学 (ー)
2位 オックスフォード大学 (+1)
3位 スタンフォード大学 (+1)
4位 ケンブリッジ大学 (+1)
5位 マサチューセッツ工科大学 (+1)
6位 ハーバード大学 (-4)
7位 プリンストン大学 (-)
8位 インペリアル・カレッジ・ロンドン (+1)
9位 スイス工科大学 (+4)
10位 シカゴ大学 (+1)
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